Web動画制作は、他の動画制作と何か違いがあるのでしょうか。動画の目的はいろいろありますが、企業が制作するWeb用動画には主に自社の商品やサービスのPRを目的としたものと、動画配信により収益を上げるものがあります。ここでは、一般企業がインターネット上で商品やサービスのPRを目的としたWeb動画を制作する際に押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。Web動画の尺は?画質は?制作期間は?など、WEB動画ならではのポイントをわかり易くご紹介します。
Web動画制作の5つのポイント
- 動画の尺:傾向として短い方が好まれる
- 画質:4K等の高解像度画像は必須ではない
- 制作期間:タイムリーな配信スケジュールに合わせた制作期間の設定
- 編集:複数のパターンを用意してA/Bテスト等が出来るよう準備
- 掴み:最初の数秒でユーザーを惹きつけて逃さないインパクトのある掴みが必要
上記のポイントにはそれぞれ理由があります。
動画の尺:傾向として短い方が好まれる
最近ではネットフリックスやAbemaTVの様にネットで長時間動画を楽しむことも一般的になってきました。一方、多くのWeb動画の目的は自社のコンテンツの一部もしくはユーザーを自社サービスや商品に導く為の「マーケティング目的」が主流です。その目的では、長尺の動画よりも、短い時間で結論を訴求して、その理由や手段となるサービスや商品にユーザーを導く必要があります。
画像の綺麗さ:4K等の高解像度画像は必須ではない
Webの場合モバイル環境で視聴するユーザーも多いので、画像の質を追求するがあまり、画像解像度を無理に高め、データ量を増やすとユーザビリティが悪くなることがあります。一般的に利用するのは、YouTubeが採用している360pから1080pの画面解像度が多いようです。
360p : 640×360
480p : 720×480(DVDと同等な画面解像度)
720p : 1280×720(ハイビジョン画質 = HD)
1080p : 1920×1080(フルハイビジョン画質 = フルHD)
納期:タイムリーな配信スケジュールに合わせた制作期間の設定
Web動画の視聴者は世相や話題に敏感に反応します。紹介するサービスや商品を他の媒体よりも早く露出する場合も多く、タイムリーな配信スケジュールに合わせた制作期間の設定が必要です。通常のサービス・商品紹介ではもちろんそれなりの品質を担保するために一定期間の制作時間が必要となります。しかし、SNS向けであれば、画質や構成よりもインパクト重視となるので、短期間で撮影・編集し、タイムリーに動画をアップしていくことが求められます。そのため、通常のサービスや商品動画を制作する際に、複数のパターンを作っておいてそれを後で編集のみ行う、もしくはメイキングビデオを一緒に撮影しておき、素材として準備しておく等の方法もあります。
編集:複数のパターンを用意してA/Bテスト等が出来るよう準備
A/Bテストはコンテンツ運用において自社だけのノウハウを蓄積するのに、役立ちます。Webコンテンツの運用は、その目的や目標、そして自社のブランディング・ポジションなどによって企業毎に異なります。Webで取り組みやすいA/Bテストを実施し、その結果を蓄積することで、自社コンテンツの運用のノウハウを構築することができます。
キャッチコピーとデザインや見せ方、ナレーションまたは文字による説明、導入やエンディングの演出方法、そしてBGMなどのパターンを変えてA/Bテストを実施することで、他媒体でも活用できるデータとノウハウを蓄積することができます。
掴み:最初の数秒でユーザーを惹きつけて逃さないインパクトのある掴みが必要
人の第一印象は3秒で決まると言われています。しかも、一度得た印象をすぐに覆すことは難しいと言われています。これは動画でも同じことが言えます。「動画広告は、最初の5秒で決まる」といわれます。最初の5秒間でユーザーを魅きつけることができないと容易にスキップされてしまします。最初の印象が悪ければどうしても最後まで見たいと思われなくなるからです。
Web動画用途事例
【おんせん県】「シンフロ」篇 フルバージョン(地方自治体)
地方自治体のPR動画です。大分県のさまざまな温泉で、プロのシンクロ選手が踊りまくります。一般客のおじいちゃんがポカーンと見ていたり、体を洗っている人の顔にお湯がバシャバシャとかかりまくっていたりと、かなりシュールな動画です。この動画はSNSなどでも拡散され一定のPR効果が得られたそうです。
HABERU(ハベル)× 新垣優香(ECショップ)
沖縄から生まれたものづくりを現代のファッション小物へと展開するNECKWEAR & ACCESSORIES のHABERU【ハベル】。 沖縄のものづくりを現代的なファッションアイテムにアレンジしているショップです。紅型作家である新垣優香【あらかき ゆうか】とのコラボレーション。息子の父への憧れを、紅型(びんがた)を用いた親子お揃いのデザインでつなぐ蝶ネクタイの商品紹介です。蝶ネクタイのオンラインショップのトップイメージの次に表示され、この動画を再生すると楽しくなって、ユーザーがその下に陳列されている蝶ネクタイを選びたくなってしまいます。
ファミチキvs焼きとり
ファミリーマートのキャンペーンCM。「食べたら1票」でファミリーマートの安定人気商品である「ファミチキ」と、発売から約1カ月で3000万本を突破する大ヒット商品の「炭火焼き鳥」の販売数量対決。シンプルでストレートなメッセージがWebでの認知アップにつながった動画です。Webのプロモーションがリアル店舗の売上に貢献した例です。
まとめ
Web動画の用途や目的は様々です。ここでは、インターネットという通信手段を使ってターゲットユーザーに訴求する時に押さえておきたいポイントをご紹介しました。今後はさらにWebサイトでも動画によるコンテンツは不可欠、と言うより当たり前になってくるでしょう。特に2019年後半以降にスタートするモバイルの5G通信が始まれば、スマホでの通信速度も飛躍的に上がります。その時に、さらなる効果的なマーケティング戦略を立てられるように、今のうちにWeb動画のノウハウを蓄積しておきましょう。
執筆者
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